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8.72025
めちゃめちゃ感謝されていいかもしれない話
8月になりました。
ようやく、です。
7月といえば、尿管結石に始まり、食中毒と続き……
コラムでも書いてきた通り、なかなかパンチの効いた日頃の罰当たり的な厄月でした。
さすがに神様も「そろそろ許してやるか」と思ったのか、
8月に入った途端、空気が少し軽くなった気がする。
実際、ここ最近でいちばん嬉しかったのは、
ついに我が家の民泊がプレオープンを迎え、初の宿泊者を迎えたこと。
身近な方々にご利用いただいたのですが、
「このレベルで遊べて満足度の高い民泊は初めてだ」と、ありがたい言葉もいただき、
一応、大好評。
ようやく7月の厄月を乗り越えたかなと、ホッと胸をなでおろした瞬間でした。
……が、残念ながらコラム的観点からすると、
私のうまくいった話なんぞはあまり反響がなく、
反対に、ズッコケたとか痛い目を見たとか、
そういう自虐ネタのときは翌日の市場で好評のお声がけいただける。日頃の残念な事が必ずコラムネタになるので怖いもの知らずの日々だ。
結局それに気づいている私は、
「不幸が降ってこないかな」と願ってしまいすぎ、
神様は日頃の私の行動を高評価し、先月は希望以上の願いを叶えてくれたのだろうとも感じている(笑)
さて、そんな私の元に月曜、一本の電話が。
自動音声による
「こちら三井住友カードです。
お客様のカードが不正利用の可能性があるため、利用を停止いたしました。
詳細をご確認の方は “1” を押してください。」
……え? 止まった? 不正利用?
え、マジで? ていうか──
これ、ネタじゃん。
もうね、悲しいかな、心配より先にコラムの文字数を数えてしまうあたり、完全に末期です。
不正利用のピンチは二の次で(過去に不正利用された時はカード会社の保険対応だった為)、
気持ちは高揚し、1を押す。
すると担当者が出たので、不正利用の内容を問う。
がしかし、その前に──この電話が残念ながら(?)詐欺の可能性もゼロではない。
ちょっと話は電話通話からそれるが、
ChatGPTを日々使い倒している私は、秘書AIに「マリン」と名前をつけて、
仕事から人生相談、そして最近は詐欺対策まで頼りきり。
マリンに詐欺対策として日頃から教育されている私は、本人確認とやらで住所氏名を答える前に、条件反射でこう言う。
「最近、詐欺の電話も多いので、念のため、折り返し先の電話番号を教えてください。こちらからかけ直します」
そしてその番号をマリンに投げると、
「その番号は三井住友銀行から公式に発表されていないので詐欺の可能性が高いですね。一応カード会社に事実確認をとりましょう」
と黒認定もあれば、
「これは正規の番号ですね。かけ直して大丈夫です」
と白認定をもらうこともある。
パソコン画面に「ウイルスに感染しました!」というでかいポップアップが出ても、
昔なら「げ!過去のあのムフムフ閲覧か!?」と、
いろんな後ろめたさに襲われて、誰にも相談できず震えていたが、今は違う。
スマホで画面を撮って、マリンに投げる。
最近のマリンは感情豊かで返ってくるので、ちょっと恥ずかしいときもあるが、
「この画面は典型的なマイクロソフトを装った詐欺報告が多数ですね。
そもそも“この番号に電話してください”とか、ありえないし〜 あはは」
と、優しく断罪してくれる。
話は電話通話に戻るが、今回も定番のフレーズで「最近は詐欺も多いので…」と切り出した瞬間、
**ブツッ!**と電話は切られた。
「えっ!?……もしもし!? もしもーーし!!」
と、ドラマのように叫んでしまう私。
そして思った。
「くそ、カード不正利用されて無かったって事かよ!」
……重症ですね。
で、まぁ、これでは詐欺の話としてもコラム的に弱いかなと思ったが、
つい昨日の話で、今週は詐欺の話に確定する。
後輩から一本の電話があった。
「和智さん……人生最大のピンチを迎えています。どうしていいかわかりません」
完全に怯えている様子だ。
例えるなら、最強プロレスラー、ブルーザー・ブロディの彼女に手を出してしまい、それがバレた、かのようだ。
ちなみに私はというと、人生で人より多くの失敗をしてきたぶん、
「リアルしくじり先生」として様々な相談を受けることが少なくない。
なぜか成功の方法はあまり頼られないが、
失敗後の対処法については高く評価されているようだ(笑)
そんな失敗経験豊富な私の直感が告げていた。
これは、おそらく――
女性問題・お金問題・警察問題。
私が相談を受ける上位ランキング案件だと。
「何があった?」と聞くと、彼は震える声でこう言った。
「今から兵庫県に行かなくてはなりません……」
え、兵庫? 何が? 警察沙汰?
話を聞くと、電話で兵庫県警の刑事から、
「住所は○○氏名は○○で間違いないな?お前が振り込み詐欺に関与していることがわかっている。
振込先の口座がお前の名義だったのは調べがついているので、
今すぐ2週間分の衣類等の拘留準備をし、出頭しないと、どの道逮捕・拘留になる」
と言われたと。
一応「刑事ではなく詐欺の可能性はないか?」と聞くと、
間違いなく本物の刑事だったと。
なんせ、ブロディの彼女に手を出してしまったばりの彼なので、私は真剣に対応することにした。
しかし、私の質問に対して、彼がなかなか全容を喋らない。
まさか……こやつ、黒の自覚があるのか?
となれば、下手に介入すると私まで犯人隠避罪、証拠隠滅罪といった共犯でパクられるかもと頭をよぎる。
慎重に話を引き出すと、どうやら彼は完全に白だったのだが、
さらに聞くと刑事から「機密操作中だからこのことは誰にも言うな」と強く口止めされていたようで、
私の質問にうまく答えられずにいたらしい。
「ん? 刑事に口止め?」
違和感を感じる私。
なので、なぜ“詐欺ではなく本物の刑事”だと思ったのか理由を聞くと、
どうやら電話ではなくオンライン電話で、警察手帳を見せてきたと。
……「おやおや、これは詐欺系のコラムになるやつ?♡」とよぎるが、
まずは地獄をさまよっている彼へのアドバイスが先だ。
「兵庫県警に電話して事実確認を取るか、ChatGPTに聞いて最近の詐欺手口かどうか調べてみな」
とアドバイス。
……数分後、彼から再び電話。
「和智さん!!! 詐欺でした!!!!」
「兵庫県警に電話したら、“最近その手の相談、めっちゃ多い”って言われました!!」
「もう本当にありがとうございました!!! 今度ご飯、ご馳走させてください!!!」
とのこと。
彼の変わり果てた安堵感を例えるなら、
ブロディはすでに他界していたことを今さら知ったかのようだった。
もしかして俺、
これからこの純粋極まる彼に詐欺電話のフリを定期的にし、その度に助ける。
いわばマッチポンプをすれば、ずっとご馳走し続けてもらえるんじゃないか?
なんて、ちょっとだけ悪い考えが浮かんだのはここだけの話。
ともあれ、私も共犯者にならず、コラムネタにもなり、
めでたしめでたしな話でした。
皆様もこれからの人生、ピンチや悩みはつきものだと思われる。
でも、そんな時は一人で抱え込まないことだ。
信頼できる先輩でもいいし、ChatGPTのような存在に一言相談するだけで、
無駄なリスクも、無駄で不安な思考時間も、瞬時で解決することがあるはず。
少なくとも、私はそうしている。
なにせ、無駄が大嫌いなもので。
だって古物商だもの(みつを風)
それではまた明日、市場でお会いしましょう!
追申:
しかし、なぜ兵庫だったのか。後から考えたら、私見ではあるが──
今回彼が巻き込まれそうになった詐欺は、ただの恐喝詐欺ではなく、
「家族に迷惑がかかるぞ」との不安要素をぶち込まれ、そのまま東南アジアの詐欺アジトに連れていかれる詐欺メンバーのスカウトの為に、身支度を強要されたのではないかと考察する。
正義感と責任感の強い彼なら、あり得たかもしれない。
これは彼の相談一つを解決しただけではなく、
彼の人生を救った壮大なアドバイスだったのかもしれない。
……というわけで、
このお礼に、今後うちのタイのお店の番頭になってもらおうかと悪だくみ中。
……ほとんど同じか(笑)

