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家族の為、恐怖に立ち向かった話

 半年ほど前より足の甲に小さな硬いシコリができ、数ヶ月経つといよいよシャインマスカット半球サイズほどに成長し膨れ上がり、不気味だったので病院大嫌いだが整形外科医院を選択し診察へ。するとそれはガングリオンというゼリー状の物が皮膚下に貯まる症状で、気になる様なら皮膚科にて切開しゼリーを絞り出すといったオペで対応できるとの事だった。しかしメスで切開するのでその後2週間程は入浴制限等の支障があるのを覚悟の上でと。病院はおろか切開のオペなんてめちゃめちゃビビってしまう私に、整形外科医からは「気にしない人はほっとく人もいる」との甘い囁きも。しかしクロックスのサンダルも履きづらく、家族からは「キモい」と言われ、人からも「あーそれ臭い膿が吹き出してくるやつだよねー」と素人に誤診断される事も続き「ちゃうわ」と弁解し続けるのも疲れてきたのでいよいよオペを検討する事に。それでも恐怖で最終的な決断には至らなかったが、嫁から「オペすれば加入してる医療保険でいくらか給付されんじゃないの?」との誘惑があり、保険契約内容を見直すとその額はどこかの週末で沖縄に家族旅行へ行ける程の十分な対価だ。今週の月曜に、市場会員のヒラノ君に茅ヶ崎でお勧めの皮膚科を紹介してもらい心の準備も整う。「今月最後の笑顔になるかもしれない」と神風特攻隊員の如く家族に別れを告げ皮膚科に行く。診察室に通され皮膚科医により、やはりガングリオンと診断され早速治療をと告げられベッドで仰向けに。前夜にはワイワイと家族での旅行スケジュール調整を済ませ、切開治療の為今シーズンのマテ貝捕りも引退を覚悟し、オペの恐怖心も払拭し言い残すことは無い。それに、ここ数日の素行の悪さで家族からは『午前様』との不名誉な階級を与えられていたが、これで『英雄』にまで一気に飛び級できる見通しだ。皮膚科医による判断の治療法は評判が良いだけあり思いの外シンプルで、針をダイレクトに刺しゼリーを絞り出すといった内容。「ちょっとチクとしますよー」からのブス!!!!!忍耐弱い私にとっては十分な激痛で瞬発的にのけぞり、時々慢性的に再発し数日間地味に痛む背中のプチギックリがその瞬間発症し更に不快な日々となりそうだが、得れる大きな対価があるのでそれも耐え忍べそうだ。名医により切開もせず最低限の治療で半年間不快だったゼリーの塊を取り出せ、また再発するかを様子見ましょうとの説明を受け無事に任務を完了!・・・が・・・簡易的でシンプルな治療を終え一つ気になる事があり会計時に問い合わせる。私にとって最重要な質問「あのー今日の治療は医療保険の給付対応に該当するオペになります?」だ。感の良い皆さんにはもうオチの説明は不要だろう。はい、期待どおりです。副産物にプチギックリを得て階級は午前様のまま帰宅し、今更中止にできない沖縄旅行の為にこれからも頑張って仕事をしようと決めた、今週はそんなお話しでした。めでたしめでたし。

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