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家庭内人狼、そして妻の真実の目

妻と生活を共にして15年。世間一般では「女性は嘘をつくのも見破るのも上手」と言われることが多いが、我が家に限ってはその逆だと、ずっと自負してきた私。小さなウソも大きなウソも、「俺の演技力にかかれば妻は気づかないだろう」とどこか安心していたのである。

ところが最近、子供たちが学校で覚えた「人狼ゲーム」を持ち帰り、家族で遊ぶことになった。人狼ゲームとは、今世間でも流行しているグループゲームで、シンプルに言えば「嘘がうまい人が強く、嘘が下手な人は弱い」というゲームだ。ゲームの中で「人狼」と呼ばれる役割の人は正体を隠し、他の参加者に正体がばれないようにうまく嘘をつく必要がある。

当然、私は「このゲームでは俺が圧勝し、妻は嘘が苦手だからすぐボロが出るだろう」と高をくくっていた。しかし、ゲームを始めてみると、圧倒的に嘘がうまいのは妻の方!彼女は冷静に嘘をつき、子供たちまで見事に騙し切る。一方の私はというと、手汗をかきながらすぐにボロが出て、何度やってもあっけなく敗北してしまった。

その夜、ふと考えた。「もしや…これまで俺がついてきた‘ちょっとした嘘’は全てバレていたのでは?」と。例えば、タイへの出張と称していたものが実は大部分の時間が休暇であったこと、鼻の下を伸ばしてビールを楽しんでいたこと、そして「仕事の打ち合わせだ」と言い訳して行ったゴルフ…。さらには、昨晩も飲みの席から帰ってきたとき「終電で帰宅した」と言ったものの、実は朝方帰ってきたことさえも、彼女にはお見通しだったに違いない。

人狼ゲームをきっかけに知ってしまった、妻の「真実を見抜く力」。その後というもの、少しずつではあるが私の心には恐怖が芽生え、妻がどんなに穏やかな顔をしていても、その眼力を無視できなくなった。思えば、私の周囲の些細なことまで彼女に見透かされているのではないか?そう思うと、毎日少しずつ人間不信になりかけている自分がいる。

もしかしたら、独身の皆さんの中にも、家族や友人、パートナーに対して「ちょっとした嘘」をついているつもりの方もいるかもしれません。しかし、意外にその「ちょっとした嘘」も見抜かれていることがあるかもしれませんよ。私が思い描いていた通りにならなかったように、世の中の人間関係も、思いがけないところで本当の自分が見抜かれているものです。そんな風に、皆さんも少しだけ気をつけてみてはいかがでしょうか?正直でいることが一番だということを、改めて感じた次第です 笑。
では、明日も市場でお会いしましょう!

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