入荷情報
3.272025
『令和の生活五大要素 〜衣・食・住・知・働〜』
昔から「衣・食・住」は生活の三大要素と呼ばれてきた。
着るもの、食べるもの、住む場所。これさえあれば人は生きていける——たしかに、そうだった時代もある。
でも令和の時代、私たちの暮らしはより複雑で、柔軟で、スピーディになった。
今や「衣・食・住」だけでは、生活は回らない。
そこで私が提唱したいのが、**令和の“生活五大要素”**である。
それは——
衣・食・住・知・働(い・しょく・じゅう・ち・どう)
「知」については、これまでこのコラムでも何度も取り上げてきた、人工知能「ChatGPT」のことだ。
興味のある方は、ぜひバックナンバーをご覧いただきたい。
さて、今回のテーマは、五つ目の要素「働」について。
働き方が大きく変化している今、私がここ数年重宝しているのが、会員の丸島君から教わった
**バイトマッチングアプリ「タイミー」**である。
もちろん私は、タイミーで働いているわけではない。
必要なときに、必要な人材をタイミーで募集する、いわば利用者としての立場だ。
このアプリの魅力は、
**「たった1時間からでも、必要な人材を即時に確保できる」**という点にある。
たとえば、片付けの現場で「今日2時間だけ10人必要」、
大型家具の搬入で「この1時間だけ3人必要」など、
ピンポイントのニーズに対応できるのが、タイミーの最大の強みだ。
しかもアプリで募集を出せば、早ければ数分で、
前日であればほぼ確実に応募が集まる。
履歴や評価も確認できるため、はじめての人でも安心して依頼できるのだ。
私自身、これまでに300回以上タイミーを利用している。
今や私の現場において、タイミーは**“なくてはならない相棒”**となっている。
そんなタイミーの存在を、現役の着物商である私の母(らんどママ)に以前教えたところ、
その後、なかなかユニークな使い方をしていた。
母は、都内などの他県の着物市場へ車で向かい、
着物を販売したり、買い付けたりしている。
その荷物の量は、風呂敷で10個を超える日もある。
重くかさばる着物を積み込み、運び、また持ち帰る——
とても81歳の女性がひとりでこなせる作業ではない。
だが、そこで登場するのがタイミーである。
母はその日ごとに手伝ってくれるバイトさんをタイミーで募集し、
まずは仕事場でもある自宅に来てもらい、荷物の積み込み補助と運転を担当してもらう。
そのまま一緒に車で都内などの他県の着物市場へ向かってもらう。
市場に到着したあとは、まず販売用の荷物を車から降ろしてもらい、
その後、バイトさんには**5時間の自由時間(実質休憩)**を提供し、一度解散。
母はその間、市場での販売と買付けにひとりで専念する。
そして夕方、再びバイトさんに戻ってきてもらい、
買い付けた荷物を積み込んでもらって、再び車で自宅へ戻る。
つまり、バイトの拘束時間は一日中のようでいて、
実際の雇用時間は往復の約3時間のみなのだ。
この働き方が、意外にも近隣エリアに住む若者に人気なのだという。
「一日拘束されて、時給1,200円で3時間だけのバイト代……そんなの応募する人いるの?」
と思うかもしれないが、実はこの案件、“早い者勝ち”で応募がすぐに集まる。
バイトさん曰く——
「朝の運転バイトついでに他県に行けて、日中は自由時間がある」
「夕方また運転バイトして、自宅エリアに帰れる」
そんな“用事ついでの副収入スタイル”が、タイミーならではの魅力なのだ。
母は言う。
「おかげで、まだまだこの仕事を続けられるのよ」
私が「かなり安くうまくバイトを雇ってるね」と尋ねると、思わぬ返答が返ってきた。
「私はタイミーを安くじゃなくて、**タダで雇ってるようなもんよ」**と。
タイミー使いの“マスター域”に達した私でも、一瞬「?」となったが、
よく聞くと——
**「最近タイミーの株まで買って、ちゃっかり儲けてるのよ」**とのこと(笑)。
まぁ、今回ご紹介した使い方はあくまで一例であって、
実はもっともっと面白いタイミーの活用法がある。
中には、ここでは書けない“裏技的使い方”もすでにいくつか開発済みだ。
コラムネタに困った時にでも、また改めてご紹介しよう。
興味のある方は、明日の市場でこっそり聞いてください(笑)。
ってなわけで、この業界にいると、
やっぱり**“コストを抑える”とか“ちょっと安く仕入れる”とか、**
そういう工夫やケチり方が肌に染みついている。
……だって、古物商だもの(みつを風)
それでは、また市場でお会いしましょう。