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4.92026
焼鳥屋が串で刺した意外なハツ
こんにちは、らんど和智です。
先日、とある行きつけの焼き鳥屋での話です。
そこの大将がね、まぁいい男でして。
焼き場に立たせたら、
火の入り方、タイミング、間合い、全部読んでる。
「あ、これ焼きすぎたら終わるな」っていう瞬間を、
0.5秒で判断してくる。
正直、匂いと見てるだけで熱燗いけるレベルだ。
まぁ今回はその大将の話ではなくバイトスタッフの話。
そんなカウンター越しの大将と酒を飲みながら、
ふと聞いたんですよ。
「大将んとこ、ホールの子、どの子もいいよね」
いつ行っても感じがいいし、気が利くし、ちゃんとしてる。
教育どうしてるんですか?って。
そしたらこう言うんです。
「うち、大学生なんですよ」
そして続けて、
「4年でみんな辞めますけどね」
…普通だったら終わりですよね。
「やっと育ったのに」
「これから戦力なのに」
ってなるやつです。
でも、大将は違った。
「でも、その子たちが次の子連れてくるんですよ」
辞める子が4年生になったら次の1年生を連れてきて、
自分が抜けるまでにちゃんと教える。
そして入れ替わる。
これがずっと回ってる。
人材育成の永久機関!?
私たちはつい、
「育てなきゃ」
「一人前にしなきゃ」
って考えがちなんですが、
それ、ちょっと重いんですよね。
ドラクエでいうと、
レベル1の勇者に
「ゾーマ倒してこい」って言ってるようなもの。
いや無理でしょ。
そりゃルーラで逃げます。
でも焼き鳥屋は違う。
ホールはホール。
注文取る。
運ぶ。
気を配る。
それだけ。
シンプルだけど、ちゃんと回る。
ここで気づきました。
教育って、
“人を作ること”じゃなくて、
“流れを作ること”なんだなと。
そのあと、自分の現場を振り返りました。
片付けの現場に若い子を行かせるとき、
「これもやれ」
「あれも覚えろ」
…詰め込みすぎてたなと。
サブクエどころか、
ラスボス前のイベントまで全部渡してた。
そりゃログアウトしますよね。
本当は、
「今日はこれだけやってくれ」
それでいい。
分からなければ聞けばいい。
その方が回るし、続く。
で、じゃあどうするか。
例えば、3年くらいやってみて、
初めて聞けばいいんですよ。
「で、お前どうしたい?」って。
現場を極めるのもいい。
営業に行くのもいい。
買取を覚えるのもいい。
管理側に回るのもいい。
最悪、辞めてもいい。
卒業。
それでいい。
その代わり、
ちゃんとバトンは渡していけよと。
次の後輩に。
それだけでいい。
これね、焼き鳥屋の大将。
ハツ(心臓)の串打ちをしながら話してたんですが、
その串は、私の心の奥まで届く、
ずいぶん長い一本でした。
自分の店でできることの限界も、
人ができることの限界も、
全部わかってる。
だから無理させない。
でも、ちゃんと続く仕組みは作る。
結論。
教育ってのは、
“プロを作ること”じゃない。
“流れを作ること”だ。
そしてもう一つ。
無理に残すな。
気持ちよく卒業させろ。
そうすると不思議なもんで、
人はまた戻ってくるか、
いい人材を連れてくる。
焼き鳥屋の大将に、
一本取られた夜でした。
さて、来週はお休みを頂き、自虐ネタ宝庫のタイ出張。「オカマ同士の殴り合い」「ずっと食中毒滞在記」等々、何が起こるかはお楽しみに。
それではまた明日、市場でお会いしましょう!

