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新しい家族、犬のフン闘記

以前このコラムでも書きましたが、私が愛媛へ3日間出張している間に、家族が私に内緒で子犬を飼ってしまいました。

飼うまでの数年間は、

「パパ、犬飼いたい!」

「ダメダメ! だってパパは絶対に散歩もしないし、餌もやらない。ましてや、うんちの片付けなんて絶対にやれないからね!」

そんな私の宣言もむなしく、子どもたちは「その時は全部自分たちでやるから!」と押し切り、我が家に新しい家族がやってきました。

名前は「ルー」。

ところが、先日の昼。

家族はみんな出かけていて、家にいるのは私一人。ふとルーのケージを見ると、今にも本人が踏みつけそうな場所に、立派なうんちが鎮座しています。

そして一方、私の昼ご飯として用意されていたのは、よりによってカレー

カレーを先に食べるべきか。
うんちを先に片付けるべきか。

うんち、カレー、そしてルー。

なんだかもう、この3つが妙なマリアージュを起こして、ひとつの固有名詞にすら思えてきます。

人生でもそうそう経験しない究極の選択。

しかし、ルーが踏んづけてしまっては大変です。

私はついに――

うんちだけに、奮起しました。

ティッシュでつまんでトイレに流すだけなのですが、「絶対にやらない!」と豪語していた私にとっては歴史的な一歩です。

そして、また別の日。

私は少々ケチな性格というか、中古業界に長くいるせいなのか、誰かが使ったものにあまり抵抗がありません。

お風呂上がりも、わざわざ新しいバスタオルを出して洗濯物を増やすくらいなら、妻や娘が一度使って洗濯カゴに入れたバスタオルを拝借して、頭から顔、体まで拭いてしまうことがあります。

その日も、いつものように洗濯カゴから一枚拝借。

頭を拭き、顔を拭き、全身を気持ちよく拭き終わったところで、娘がひと言。

「パパ、そのタオル、今日ルーのお尻と口を拭いたやつだよ」

ギャー!!

結局、もう一度シャワーを浴び直すことになりました。

そして、在宅仕事中にもルーは容赦ありません。

まだ子犬なので、寂しくなると、

「キャン、キャン、キャン、キャン……」

パソコンに向かって仕事をしている横で、あまりにもキャンキャン言い続けるので、

「お前もギャル雑誌と同じ名前にしてやろうか!」

と、一人ツッコミ。

そんな毎日を送っています。

ただ、笑ってばかりもいられません。

最近では甘噛みも増えてきて、そろそろ家族みんなでちゃんと「しつけ」を勉強しなくてはいけない。

そこで私もいろいろ調べたり聞いたりしてみたのですが、これが驚きでした。

私が子どもの頃、約40年前に犬を飼っていた時の記憶では、

「悪いことをしたら、その場でしっかり叱る」

「噛んだら厳しく教える」

「言うことを聞かなければ、急所である鼻先を軽く叩く」

そんな教え方が、少なくとも私の周りでは普通だったように記憶しています。

ところが今は、ずいぶん違う。

悪いことをしたから罰を与えるのではなく、良い行動をした時にしっかり褒める。

噛んだから力でやめさせるのではなく、遊びを中断したり、噛んでいいおもちゃへ誘導したりして、「何をすれば正解なのか」を覚えさせる。

そして、なぜ吠えるのか、なぜ噛むのか、その原因を考えながら、犬が安心できる環境をつくっていく。

なるほど。

犬のしつけにも、ジェネレーションギャップがあったのです。

でも、よく考えてみれば、これは人間の世界も同じです。

私たちが子どもの頃の部活動なんて、「水を飲むな」「根性で乗り切れ」「先輩の言うことは絶対」なんていう時代。

スポーツでも、会社でも、子育てでも、叱られて覚える、厳しくされて強くなる、という考え方が今よりずっと強かったように思います。

それが今では、相手の個性を理解して、良いところを伸ばし、なぜできないのかを一緒に考える。

もちろん、昔のすべてが悪く、今のすべてが正しいという単純な話ではありません。

ただ、人間への接し方が時代とともに変わったように、犬との接し方も同じように変わっていたんだなぁと、約30年ぶりのワンちゃん生活で知りました。

さて、現在は夏休み。

まだ子どもたちが家にいるのでいいのですが、夏休みが終われば子どもたちは学校へ行き、妻も卓球の仕事へ出かけます。

そして昼間、民泊の運営などで最近家にいることが多いのは――

私です。

「散歩もしない!」

「餌もやらない!」

「うんちなんて絶対に片付けない!」

あれだけ宣言していた私が、どう考えてもルーと二人きりで過ごす時間が一番長くなりそうなのです。

どうやら私とルーの**「フン闘記」**は、まだまだ続きそうです。

約30年のブランクがあるワンちゃん生活。今の私は、ほぼ素人同然です。

ワンちゃんを飼っている方、ぜひ市場で私を見かけたらお声がけください。

犬飼いの先輩として、ありがたく崇めさせていただきます。

それではまた明日、市場でお会いしましょう。

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